ステップアッププログラム

「卒業24年目のアドバイス」
「企業での技術者の実務と学生時代の反省 -ある技術者の場合-」

 平成19年9月25日(火)、工学部機械工学科主催「先輩と語る - 大学と社会 - 」が1441教室において開催されました。今回は、現在エンジニアとしてご活躍中の同学科卒業生のお二人、東芝テック画像情報システム株式会社の留目剛氏と日本タングステン(株)の皆本鋼輝氏を講師に迎え、「卒業24年目のアドバイス」と「企業での技術者の実務と学生時代の反省 -ある技術者の場合-」という演題で講演していただきました。

 留目氏からは、4年進級時に「自分に誇れるものは何があるのか、何ができるのか」と自問自答し、卒論では最も厳しい研究テーマを選択した。ここで思い切り自分自身の全力を出して取り組んだことが、今の自分をつくるきっかけになったと、機械設計の実際の流れを、カレーを作る、本棚を作るということを例に説明され、社会では、必ず結果を出すこと、解らないことは自分で調べること、そのときに大学で勉強したことが役に立つそして、英語とコミュニケーション技術そしてITスキルだけは磨いておくようにとのアドバイスが送られました。

 

※留目氏のご厚意により、今回の講演で使用された資料をご提供いただきましたので、ぜひご覧ください。

 
卒業24年目のアドバイス
(pdfファイル)
   

 

 続いて、皆本氏からは、「何かをやりたい」という強い気持ちで今の会社に就職し、猛勉強を続け現在リーダーとして働いている。意外かも知れないが、大学で使った教科書は現在でも非常に役に立っている。日頃から自分で考えることを心がけてほしいなどのアドバイスが送られました。

 なお、学生には、講演者から事前アンケートの提出が課せられており、そのアンケート結果を踏まえての講演内容であったため、今回の企画が学生にとって大変有意義なものとなったようです。

 



【参加学生の反応(ミニッツペーパーより)】

何年後かの自分の未来像を想像し、自分も絶対にお二人のような自分に自信を持ったエンジニアになりたいと思います。
特に学生時代にしておけばよかった事についての話は納得することが多く、会社に入社してからの成功例や失敗例、またそれをどうやって糧にしたかなどは参考になりました。
いくら情報技術が発達し、知識を得やすくなっても、考える力が無ければ社会人としては無意味だという事を痛感しました。社会人になれば、入社1年目から結果が求められ、常に全力で臨まないと認められないという事を知りました。
印象に残った言葉。危機感を感じろ、技術力とは洞察力、知的興味を刺激しろ、学ぶ姿勢が大事(学ぼうと意識して生活する)、3年スパンで考える、発想にはテクニックがいる、苦しい時を思い出せる強み、適材適所3年はかかる、飽くなき自己改善!
またこのような企画を立ててほしいと望んでいます。

 



 

講師略歴
留目氏   皆本氏
留目 剛 氏
(昭和59年 機械工学科卒業)
東芝テック画像情報システム株式会社
技術推進部 企画担当グループ長
品質保証部 品質管理担当グループ長
(兼務)
輸出管理部 グループ長(兼務)
  皆本 鋼輝 氏
(平成3年 機械工学科卒業)
日本タングステン(株)
研究開発センター 新商品開発Gr 
第1チーム リーダー

 

【企画の趣旨】
 大学に入学して、授業の形式も内容も高校と大きく異なった環境のなかで、いまだに勉学の目標がつかめずにいる学生や、「工学」の意味をつかめずにいる学生が相当数存在し、勉学意欲向上の障害になっています。またこれから就職を考えようとしている学生達のなかには、実際の工学について今ひとつ実感が無く、「仕事をするとはどういう事なのか」と言う根本的な問題に悩んでいる人も多くいます。
これらの問題の解決の一助として、実際に同じ大学で勉強し、その勉学の延長上で仕事をしている先輩達の親近感のある体験談(特に、工学・技術現場の最新の様子)を話していただくことで、学生に勉学の目標を与え、就職へのヒントを与えようとすることがこの企画の目的です。



FSP 3-2 先輩と語る

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