私達は、人が発する「言葉」でその人がどんなことを考えているかを知り、判断していること、また、私達が考え、思考するためには「言葉」が必要であり、「言葉」にならないものは、考えることができないものであると語られました。さらに、通常、頻繁に使用している言葉でも、その本来の意味を考えることは難しいこと、日本人は日本語という枠の中で物事を考えるために、日本語という檻(おり)から出ることが難しいけれども、ぜひ檻を飛び越えて欲しいと熱く語られました。
参加した学生から「日常の中から新たな驚きを発見するためのアドバイスをお願いします。」という要望に対して、金田一先生からは「他言語から日本をもう一度見直したり、全く違う分野から日本語を解析・考察したりすることも、新たな発見があるため、今はなるべく様々な勉強をした方が良い。」との回答がなされました。また、「大学で学ぶ知識も大切だけれども、頭の中で知識と知識をつなぎあわせること、頭をエンジンのようにぐるぐるまわして、『考え方』というものを大学で学んで欲しい。」との応援メッセージも贈られました。
会場は学生、教職員に加え一般市民の方々で満席となり、会場に入れなかった約100人は隣室の
ライブ中継で講演会に参加しました。また、講演後は金田一先生のサインを求める方々の列ができるなど、盛況のうちに教養講演会を終了しました。
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