まず、取材記者になろうとNHKの採用試験を受験したところ、考えもしなかったアナウンサーとして採用され、とまどいながらも前向きに仕事に取り組んだところ、話すことで人に伝えるという、思いもしない自分の才能に気付き、その後TVキャスターを生業にするに至った経験についてお話がありました。人間は、複合的にいろいろな才能・資質を持っているので、困難な状況におちいっても、あきらめることなく目の前のことに真剣に取り組むことで新たな道を切り開き、何事もなすことができるというお話をいただきました。
また、日頃から、話し言葉を使って自分の意思を周囲に伝えることに愛情を注ぎ、その方法を工夫し、折にふれて自分を表現していくことでコミュニケーション能力を高めていくことが、大切であると語っていただきました。
「世界・ふしぎ発見!」の回答者のひとり黒柳徹子さんが、クイズ番組への出演は当初乗り気ではなかったが、出演を決心した後、24年間毎回平均5冊の本を読んで番組に臨まれていることを例として、物事を積み重ねることの大切さや、俯瞰的な物の見方で行動する意味、さらにはきっかけをつかんで、自分の人生を見直し新たなことに取り組めば、どんな困難も乗り越えることができるとお話をいただきました。
最後に、福岡大学の学生として、プライドを持ってほしい。そのために、常に全力で物事に取り組み、些細なことでも自分流にチャレンジして自分自身の基盤を築いてほしい。また、授業を大切にするのは当然だが、大学生活は比較的時間に余裕があるので、生活の中で疑問に思ったことを自分なりに研究・勉強し、掘り下げていくことで新しいものを発見してほしいと、熱く語っていただきました。
講演後、学生を代表して人文学部(3年次生)の黒石涼さんが感謝の花束を贈りました。会場は学生、教職員に加え市民の方々も参加され、約700人が草野仁氏の話に耳を傾け、盛況のうちに教養講演会を終了しました。
「第7回今を生きる教養講演会
(草野 仁氏 講演会)ポスター」pdf
|
|
|