スポーツ科学部「先輩と語る大学と社会」(第1回)を開催しました。
 
 平成24年4月6日(金)10号館において、体育学部1期生で、現在、福岡大学附属大濠高等学校教諭であり、剣道部監督として活躍されている黒木貞光氏を講師に迎え、新入生を対象にスポーツ科学部主催「先輩と語る-大学と社会-」を開催しました。
 当日は、「心の成長なくして、技術の進歩なし!」というテーマのもと、監督を務める剣道部が、平成23年度玉竜旗高校剣道大会と全国総体の二冠を果たし衆目を集める中、全国で戦えるチームに成長するまでの失敗談も含め、先生の長年にわたる指導経験を基に貴重な講演をしていただきました。
 大濠高校剣道部監督就任後、情熱に溢れた指導により、練習、合宿、試合を以前の何倍にも増やしたことで選手たちからの反発や不平不満が生じつつも、これらの必要性を説得し続けた結果、玉竜旗高校剣道大会で3位となり、「やればできる」ことを理解させることができたこと。しかし、勝つことが続くと、選手たちには「おごり」が生じ、次第に剣道部が学内で注意や指導を受けることが多くなってしまい、本来、監督として伝えたかった本当の指導・教育ができていないことに気づいたそうです。
 この経験と、「社会に出ても優勝の価値は関係ない。優勝しても、決しておごらず、心の豊かさを自ら築き上げ、後に他人から認められる人間になってほしい。そこにこそ価値がある。」というご自身の教育理念より、現在では日頃の①挨拶、②掃除、③勉強という三本柱を基本として指導されています。「掃除については、以前はモップで床を撫でる程度だったものを、現在は雑巾で床を磨いています。その行いが心を磨き、心の整理整頓となり、心の引きだしを正しく選択する力を養うことに繋がります。そしてそれは、人の痛みが分かる思いやりのある人間に成長させてくれます。日頃の行いを通じて、心豊かな人間となってください。」と、新入生へメッセージを送っていただきました。
 大学生活のスタートにあたり、新入生にとって、夢への第一歩を踏み出すための素晴らしい講演会となりました。
 

     

講師のプロフィール
黒木 貞光
(くろき さだみつ)

昭和48年 体育学部体育学科卒業(第一期生)
卒業後、教諭として私立高等学校勤務後、昭和55年より福岡大学附属大濠高等学校で長年にわたり生徒育成に尽力。現在、剣道部監督として活躍中。
平成23年には、玉竜旗高校剣道大会、全国高等学校剣道大会(全国総体)で優勝し、二冠を達成する。過去、玉竜旗高校剣道大会優勝6回、準優勝7回、全国大会優勝5回、準優勝3回を収める。


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