第11回「今を生きる教養講演会」を開催しました。
 
 
 平成24年11月19日、本学8号館831教室で福大生ステップアッププログラム 第11回「今を生きる教養講演会」を開催しました。
 

 今回は福岡県薬物乱用対策推進本部との共催により、「夜回り先生」こと、水谷修氏を講師にお迎えし、『夜回り先生からのメッセージ ― さらば、哀しみのドラッグ ― 』と題してご講演いただきました。
 今回、水谷氏の21年におよぶ「夜回り」と呼ばれる深夜の繁華街パトロールと、24時間365日絶え間なく届くメールや電話で知り合った24万人にのぼる子供たちの中で救うことのできなかった3人の子供たちの実話を聞かせていただきました。
 それは、ドラッグや夜の世界の恐ろしさ、自分とは縁遠いようで身近に潜んでいるものであることを再認識させられる内容でした。
 「命の大切さ」、「つなぐ命」等水谷氏の様々なキーワードが、学生各人の心に響くものでした。
 次に、私達自身が処方された薬を人に分けることは薬事法違反であることなどを例に、身近に潜む危険を紹介されました。また、留学などで海外に渡航し、国際交流のつもりで預かった荷物で気付かないうちに薬物密輸の片棒を担がされるなど、海外では薬物に絡んだ事案で日本の大学生が死刑判決を受けたというショッキングな事例が紹介されました。
 最後に福大生に向けて、以下の言葉が送られました。

「明るい昼間の陽の光で、種をまき、花を咲かせて欲しい。
 明日を創る福大生。仲間を救う優しい人間の集団たれ。」

 講演後、学生を代表してスポーツ科学部健康運動科学科の西田優(ニシダ ユウ)さんが感謝の花束を贈りました。会場は本学学生、教職員に加え他大学学生も多数参加し、約950人が水谷先生の話に耳を傾けました。水谷先生のご厚意でサイン会も開かれ、盛況のうちに教養講演会を終了しました。

 



「第11回今を生きる教養講演会
(水谷修氏講演会)ポスター」PDF

 

 
今まで薬は「安心安全」と思っていましたが、一歩間違えると危険であり、人生も大きく変えてしまうものだと恐怖を感じました。
    命の大切さ、命のリレーの尊さを改めて感じました。
今回の講演会は、私たちのような若い世代の人間には、とても大事なことであり、これからも考えていかなければならない問題でした。今日聞いた話から自分がどうすれば良いのか、何ができるのかを真剣に考えていき、これからを生きたいと思います。
私は来年4月から看護師として働き始めます。人を幸せにするために頑張ります。とても心に響くお話をたくさん聞けて良かったです。ありがとうございました。一生忘れません。
今私は部活と学業の両立で明日を迎えることも嫌になっていましたが、友人に囲まれ、両親も自分のために学費を出してくれているということを考えると、私はまだまだ幸せ者だと思いました。
自分が日頃どれだけ幸せで、世の中に対して無知であるかというのを思い知らされました。
「今を生きる」という言葉どおり、今自分たちのやるべきこと、これからの人生について考えさせられました。
 

第1回
2006年
7月
6日
  小坂 憲次 氏(当時:文部科学大臣) 
「新しい時代を切り拓く君たちへ-人間力の向上にむけて-」
第2回
2006年
11月
24日
  林 望 氏(作家・書誌学者)「知性の磨きかた」
第3回
2007年
7月
4日
  山根 基世 氏(元NHKアナウンス室長)「ことばで『私』を育てる」
第4回
2007年
12月
18日
  金田一 秀穂 氏(国語学者・杏林大学外国語学部教授)「心地よい日本語」
第5回
2008年
6月
3日
  北野 大 氏(化学者・明治大学理工学部教授)「環境問題入門」
第6回
2008年
11月
17日
  北城 恪太郎 氏(日本アイ・ビー・エム株式会社 最高顧問)
「これからの社会で求められる人材」
第7回
2009年
5月
25日
  草野 仁 氏(TVキャスター)「いつもチャレンジ精神で」
第8回
2010年
9月
29日
  明石 康 氏(元国連事務次長)「国際社会で働くということ」
第9回 2011年 5月 31日   田部井 淳子 氏 (登山家)
「世界の山々をめざして  ―あきらめずに夢を実現させる―」
第10回 2012年 7月 6日   ロバート・キャンベル氏 (日本文学者・東京大学  大学院 総合文化研究科 教授)
『「生きている」と実感できる日のために ― 歴史と自分との接点がどこにあったか、しばらく考えてみよう― 』


今を生きる教養講演会