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「学び」へのステップ 大学から始める『言葉の力』育成プログラム
基礎編③(5月14日)を実施いたしました。

2016.05.26



  平成28年度第3回目のコトチカ(基礎編)を実施しました。基礎編では、大学での学習に必要な日本語の形式と、グループで学習するための技術を学び、実際にグループで質疑応答のディスカッションを行うことがプログラムの中心になっています。

 今回のディスカッションのテーマ(問い)は、「小さい頃(小学生頃)にやっておくべき習い事とは?」でした。受講生の皆さんの多くは、自ら習い事を経験したことがある、習い事をやっている(いた)友人がいる、もしくは、それらの両者、という三つのうちのいずれかに当てはまるのではないでしょうか。それほど身近な習い事ですが、大人になってみると、将来役に立つ要素が沢山詰まっているものです。

 それでは、大学生活や社会生活を想定した場合に、どのような習い事をやっておいたほうが良いでしょうか。実在する習い事や、実在しないけれどあったら良いなと思うような習い事を挙げてもらいました。挙げてもらった習い事は、おおよそ次のいずれかに分類できます。

1.英会話(外国語、英会話教室など)
2.スポーツ(各種球技、剣道等の武道系、「団体競技」など)
3.習字
4.そろばん
5.その他


 これらのうち最も印象的だったものをひとつ選んで、皆さんに紹介しましょう。1グループで行われたディスカッションのファシグラ(「ファシリテーション・グラフィック」の略称で、こうした板書のことを言います))です。


※写真は、クリックすると拡大します

 主張(答え)は「プログラミング」です。根拠(理由)としては、「ITの技術が学べる」ことや、「パソコンを個人で作れる」こと、「大学からはじめるのは難しいので、小さいときから学ぶ必要がある」ことなどが挙げられています。

 特に注目したいのは、赤枠で強調されている箇所です。ここでは、A)アルゴリズムについて学ぶと、B)論理的に考える能力が身につき、C)その結果として様々な事柄について時間短縮が行え、D)好きに使える時間が増える、という形で段階を追った説明がなされています。この形を見て、思い出すことはないでしょうか…?そうです、前半のレクチャーの部分でお話しした「将棋倒し」のお手本のような説明をしてくれているのです。このように説明をすると、「本当にD)とC)はつながっているのか?」といった形で疑問が出てきて、他の人たちと議論を共有することができるわけです。質疑についても、それぞれの駒の意味や距離感を問うような的確な質問がなされ、それに対して、最初の主張を踏まえつつ適切な応答がなされていることが伺えます。

 最後に、書記の方の技術についても触れたいと思います。写真のファシグラを見ると、どのような発表や質疑がなされたのかについて、手に取るように分かります。実は、私自身はこの発表を聴いていなかったのですが、それでも、さも聴いたかのように紹介できたわけです。これは、書記を担当した方が、主張の骨格となるキーワードを適切に書き出し、質疑なども含めて、そこでの議論をうまく構造化できている証です。書記というのはとても難しい役割ですし、今回はうまくいかなかったという方もいらっしゃると思います。このファシグラを一つのお手本として、引き続きチャレンジを続けてもらえると嬉しいところです。

 さて、講評は以上です。コトチカ(基礎編)で学んだことはこれからの授業でも活用できるものがたくさんあるはずです。論理的な思考の方法、質疑応答の技術、司会や書記の心得、など、ぜひこれからの授業で意識して活用してみて下さい。

 
コトチカ担当:橋場 論

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