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「学び」へのステップ 大学から始める『言葉の力』育成プログラム
基礎編①(4月23日)を実施いたしました。

2016.05.10



  平成28年度第一回目のコトチカ(基礎編)を実施しました。基礎編では、大学での学習に必要な日本語の形式と、グループで学習するための技術を学び、実際にグループで質疑応答のディスカッションを行うことがプログラムの中心になっています。
 今年度最初のコトチカのテーマは「新入生が注意すべきこと」でした。新入生たちは入学して三週間近くになります。そろそろ新たな生活にも少し慣れてきた頃だとは思いますが、まだまだ高校とのギャップに戸惑うことも多いでしょう。では、大学に入学した新入生は、はたしてどのようなことにつまずきやすく、また、どんなことをしっかりおさえておくべきなのでしょうか。受講生たちがまとめてくれたテーマをいくつかリストアップしてみましょう。


1.人とのネットワーク
2.勉強の習慣づけ
3.自己責任
4.規則正しい生活


 などなど、さまざまな意見がでたようです。これらのうち最も印象的だったものをひとつ選んで、講評してみましょう。6グループで行われたディスカッションのファシグラ(「ファシリテーション・グラフィック」の略称で、こうした板書のことを言います)です。


※写真は、クリックすると拡大します

 主張は「人が多いと言うことを踏まえて行動!!」です。確かに本学のキャンパス、今時期は人が多いですからね!キャンパスに活気があってわくわくしますが、新入生にとっては人の多さに戸惑うこともあるでしょう。さて、この主張には四つの根拠があげられています。根拠はいずれも人が多くて困るような具体例になっています。「具体例」は根拠となる要素の代表格なので、議論を作る際は常に一つは具体例を挙げられるよう意識しておくと、議論の説得力が上がります。ちなみに、この根拠の三番目の「建物も多い」という項目は、直接には人が多いこととは繋がっていないので、たとえば「福大では人が多いため、教室などの設備も大きく、建物も大きい」といった補足があった方がいいでしょうね。

 さて、高校と違って、特に福岡大学はなにもかも規模が大きいことが大きな特徴です。敷地の広さ、建物の数、人の数、授業の数、等々・・・。それらをどう把握し、活用していくか。情報源を知り、情報の整理の仕方を学び、さまざまな人たちと関係を築いていくこと。それらの技術は簡単に身に付くものではありませんが、コトチカでみなさんに学んでもらった「言葉の力」が、その後押しの一つになればと願っています。また、論理的な思考の方法、質疑応答の技術、司会や書記の心得、など、ぜひこれからの授業で意識して活用してみて下さい。
 
コトチカ担当:須長 一幸

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